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DisplayPortの規格と対応の見方

この記事の要点

  • 出せる解像度・リフレッシュレートは、版数×ケーブル×機器で決まります。
  • DisplayPort 2.1の実効帯域は、ケーブルの認証等級(DP40/DP80)で決まります。
  • USB-Cで映像を出すには、機器とケーブルの両方がDP Alt Mode対応である必要があります。
  • GPU・ケーブル・モニターのうち、最も低い規格が全体の上限になります。

DisplayPort は VESA が策定する PC・モニター向けの映像規格です。要点は「端子の形が同じでも、実際に出せる解像度・リフレッシュレートは “版数 × ケーブル × 機器” で決まる」こと。 USB-C からの映像出力にも条件があります。VESA 公式の一次情報で整理します。

DisplayPortとは(VESA策定)

「It's the industry replacement for outmoded display technologies such as DVI, LVDS and VGA」(VESA, About DisplayPort)
拙訳:DVI・LVDS・VGA といった旧来のディスプレイ技術に代わる、業界の置き換え規格です。

DisplayPort 対応機器は、簡単なアダプタで DVI・HDMI・VGA のモニター/プロジェクターにも接続できます。 なお DisplayPort と HDMI のどちらが優れているかを断定する VESA 公式の記述は見当たりませんでした。用途で選ぶのが実務的です。 出したい解像度・リフレッシュレートが端子・ケーブル・機器の三者で保証されているかで選びます。

版数と帯域:1.4/2.1、そして DP40/DP80

  • DisplayPort 1.4:最大リンク帯域 32.4Gbps(HBR3・4レーン×8.1Gbps)。「DSC(Display Stream Compression)を初採用した DP 規格」で、DSC1.2 は最大3:1の圧縮で視覚的ロスレスとされます。
  • DisplayPort 2.1:2.0 を置き換える最新版で後方互換。実効帯域はケーブルの認証等級で決まり、DP40=最大40Gbps(UHBR10)、DP80=最大80Gbps(UHBR20)。DSC 対応が必須化されました。
「mandated support for VESA's visually lossless Display Stream Compression (DSC) codec」「DSC bitstream support can reduce DisplayPort transport bandwidth in excess of 67 percent without visual artifacts」(VESA, DisplayPort 2.1 発表)
拙訳:VESA の「視覚的ロスレス」な DSC コーデックへの対応が必須化された/DSC により、視覚的アーティファクトなしで DisplayPort の伝送帯域を67%超削減できる。

USB-C からの映像出力(DisplayPort Alt Mode)

「Using the DisplayPort Alt Mode, a USB Type-C connector and cable can deliver full DisplayPort audio/video (A/V) performance, driving monitor resolutions of 4K and beyond」(VESA, DisplayPort Alt Mode 発表)
拙訳:DisplayPort Alt Mode を使えば、USB Type-C のコネクタとケーブルでフルの DisplayPort 音声/映像性能を伝送でき、4K 以上のモニター解像度を出力できる。

ポイントは「機器とケーブルの両方が DP Alt Mode に対応していること」。VESA も「DP Alt Mode に対応した映像ソース機器」という前提で説明しています。 つまり USB-C 端子である=映像出力できる、ではありません。全4レーンを映像に使えば最大80Gbps、USBデータと併用なら最大40Gbps です。

間違えやすい落とし穴

  • 「DisplayPort対応」だけでは上限は分からない:版数(1.4/2.1)・ケーブル等級(DP40/DP80)・機器の対応で上限が変わります。表示スペックの内訳を確認しましょう。
  • USB-Cは映像対応が保証されない:DP Alt Mode 非対応の USB-C ポート/ケーブルでは映像は出ません。
  • ボトルネックが全体の上限:GPU・ケーブル・モニターのうち、最も低い規格が上限になります。ケーブルだけ高性能でも意味がありません。

よくある質問

モニター接続でDisplayPortとHDMIどちらを選べばいいですか?

VESA公式はDisplayPortをDVI/VGA等の後継と位置づけていますが、DisplayPortとHDMIのどちらが優れているかを断定する公式記述は確認できませんでした。実務では、使いたい解像度・リフレッシュレート・機能(可変リフレッシュレート等)が、PC/GPUとモニター双方の公式スペック表でどちらの端子で保証されているかを確認するのが確実です。

DisplayPort 1.4 と 2.1 は実用上どこが違いますか?

VESAによると、DP1.4は最大リンク帯域32.4Gbps(HBR3)で、DSC(最大3:1圧縮・視覚的ロスレス)を初採用しました。DP2.1はケーブル認証によりDP40=最大40Gbps・DP80=最大80Gbpsに対応し、DSC対応が必須化、USB Type-C/USB4との整合も強化されています。帯域が大きいほど、より高い解像度・リフレッシュレートを扱いやすくなります。

USB-Cケーブルなら何でもモニターに映像を出せますか?

いいえ。USB-Cからの映像出力(DisplayPort Alt Mode)は、機器側とケーブル側の両方がAlt Modeに対応している場合のみ機能します。「USB-C端子である」ことは映像出力対応を保証しません。機器の公式スペックで「DP Alt Mode対応」かを確認してください。

ケーブルの版数を上げれば、モニターの対応解像度を超えて表示できますか?

できません。実際に出せる上限は、DisplayPortの版数(1.4/2.0/2.1)・ケーブルの認証等級(DP40/DP80等)・接続機器(GPU・モニター)の対応の組み合わせで決まり、最も低い部分が全体の上限になります。どれか一つがボトルネックになれば、そこで頭打ちです。

規格上の帯域・解像度は理論値です。実際に使えるかは、接続する GPU・モニター等のメーカー公式仕様と、使用するケーブルの認証(DP40/DP80等)の両方で個別に確認してください。本ページは規格の一般的な解説です。

出典

(公式の一次情報に基づき随時見直します)